『ギャング・オブ・ニューヨーク』 ハーバート・アズベリー/富永和子訳 ハヤカワ文庫NF
『ギャング・オブ・ニューヨーク』 ハーバート・アズベリー/富永和子訳 ハヤカワ文庫NF
http://www.amazon.co.jp/dp/4150502544/
目次
序文
1章 ギャングの揺りかご(貧民街の盛衰と住民たちの生態)
2章 バワリーとファイヴ・ポインツ・ギャング
3章 河岸地区の犯罪
4章 川盗賊
5章 ビル・ザ・ブッチャーの殺害(賭博場とギャンブラーについて)
6章 警察とデッド・ラビッツ暴動(政治・行政の腐敗とギャング)
7章 徴兵暴動(南北戦争の裏側で・・・暴動は熾烈な市街戦に)
8章 徴兵暴動──その2
9章 ニューヨークがまさしく悪の温床だったころ
10章 銀行強盗王
11章 ワイオスと彼らの最盛期
12章 ギャングの王国
13章 ギャングの貴公子
14章 中国人の秘密結社戦争
15章 最後の大抗争
16章 消えゆくギャングたち
訳者あとがき
(括弧内)は筆者注
19世紀から20世紀初頭にかけて、ニューヨークになだれ込んだ移民ら貧困層を中心に発生した、凶悪な無頼漢、犯罪者達とその恐るべき"ギャング"について、その背景・土壌と歴史、ありようを活写する。
原書が出版されたのは1927-28年で、古い本。
序文で、禁酒法下の当時、もはやニューヨークに"ギャング"は存在しない、と作者は喝破しています。存在するのは、所詮は若い犯罪者たちの雑多な集団、小規模なグループに過ぎず、往年のギャングの組織力や八方破れの度胸が欠けている、そのような小集団をギャングと囃すのはマスコミだけであり、暗黒街ではギャングとは呼ばない、モブ(Mob)と呼ぶのだと。
内容ですが、基調となっているのは無軌道な暴力-それも強烈な-です。『クトゥルフの呼び声』の参考に、と思っていたけど、『ウォーハンマーRPG』のコアなファン向けという感じ。様々な種類の悪党の生き様が生々しく活写されているので、ローグ系のキャラクターを濃くプレイしたい人にはお勧め。ただし、あまりに非道徳的で無慈悲な悪漢を演じてしまうと、周囲がついてけない、引いてしまう危険が高い、諸刃の刃。
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